春ゼミ:一般聴講可
セミと言えば、真夏の生き物ですが、新緑の頃にのみ鳴くセミもいます。今回は、ハルゼミのお話です。
ハルゼミとは?

ハルゼミ Yezoterpnosia vacua は、カメムシ目セミ科ハルゼミ属の32-37mmほどの大きさのセミです。よくみるアブラゼミが58mm前後、ツクツクボウシが30mm前後、ニイニイゼミが22mm前後ですので、国内のセミの中では中ぐらいのサイズです。通常、オスは黒色、メスは褐色に黒の斑紋があります。木の高いところで鳴くことが多く、声は聞こえるが姿をみることは少ないセミです。名前の通り、4月末頃から出現しはじめ、夏が始まる6月頃にはいなくなります。
ハルゼミの分布
国外では中国に分布し、国内では本州から九州のマツ林に生息します。分布は局所的で、生息地はマツのある森林や海岸林に限られ、市街地ではほとんどみられません。マツにマツノザイセンチュウが入ることによって枯れる松枯れや都市化によるマツ林の減少により、ハルゼミの生息地も減少していると考えられています。
ハルゼミの生活史
4月から6月頃に現れた成虫は、マツの木の樹皮や枯れ枝などに卵を生み、幼虫は土の中で数年間過ごします。幼虫も、地中でマツの根の汁を吸います。
ハルゼミの鳴き方
ハルゼミの特徴は合唱性です。一匹が鳴き始めると、周囲にいるオスも一緒に鳴きはじめます。また、同種のセミの声だけでなく、チェーンソーなどの大きな音にも誘発されるとの情報もあります。確かに、明確に同調しているかどうかまでは確認できませんでしたが、私がハルゼミの声を聞いた時にも、チェーンソーの音が近くで鳴っていました。