今年は巳年 ー 日本のヘビについて学ぼう
令和7年の今年は、十二支のひとつ「巳(み)」、すなわちヘビの年です。干支にちなんで、身近な自然の中で暮らすヘビたちに目を向けてみるのも面白いかもしれません。
ヘビと聞くと、毒を持つ種類を連想して警戒する方も多いかもしれません。しかし、正しい知識を持ち、ヘビの生態や行動を理解することで、万が一の事故を未然に防ぐことができます。
この特別な年に合わせて、ヘビをテーマにしたクエストをご用意しました。メインミッションでは、日本で広く生息している種のうち6種を対象としています。この機会に、ヘビの見分け方や生態、野外で遭遇した際の正しい対応方法を学び、安全かつ興味深く自然と向き合ってみませんか?
ヘビと出会ったら ー 落ち着いた対応がカギ
ヘビは、私たちのすぐそばに暮らしている野生動物です。公園、川辺、山林、キャンプ地など、自然とふれあう場では、いつでも出会う可能性があります。
もしヘビと遭遇しても、決して慌てず、騒がず、静かに距離を取りましょう。多くのヘビは臆病でおとなしく、こちらから刺激しない限り、向こうから攻撃してくることは滅多にありません。
ただし、思わぬ形で近づいてしまった場合は、咬まれる危険性もあります。そのリスクを下げるためには、ヘビが潜みやすい環境を知っておくことが大切です。
ヘビに遭遇しやすい環境を知ろう
藪の中
草むらや藪の中は、ヘビの姿が非常に見えにくく、知らずに踏みつけてしまうリスクがあります。意図せぬ接触が、思わぬ事故を招くことも。
「やぶへび」という言葉があるように、余計な行動が災難を引き起こすこともあります。見通しの悪い場所には、むやみに足を踏み入れないようにしましょう。
川や沢などの水辺
ヘビはカエルや小動物をエサにしているため、水辺にはよく現れます。沢や川辺、湿った岩陰など、視界の届きにくい場所に潜んでいることが多いので、注意が必要です。
山登り・ハイキング中の休憩スポット
岩や倒木、切り株などは、腰を下ろすのにちょうどよい場所ですが、ヘビが身をひそめていることも。体色が周囲とよく似ているため、気づかず近づいてしまうこともあります。座る前や手をつく前には、必ず周囲を確認しましょう。
自然度の高い林道
静かな林道では、道に横たわるように現れることもあります。特に春や秋は、日向ぼっこをしている姿を見かけることも。とぐろを巻いて道端にいる場合もあるので、道の端を歩く際はしっかりと足元を確認しましょう。
自然の中で遊ぶときに心がけたいこと
①長ズボン、運動靴を履こう!
草むらや藪の中では、地面の様子が見えにくく、思わぬケガやヘビとの接触につながることもあります。長ズボンと運動靴を着用することで、擦り傷や虫刺され、軽い咬傷などを防ぐことができます。
特に足元が見えづらい場所では、膝丈まである長靴がおすすめです。安全と快適さを両立させて、思いきり自然を楽しみましょう。
②ポイズンリムーバーを常備しよう!

野外活動時の心強いアイテムの一つがポイズンリムーバー。万が一、毒ヘビに咬まれてしまった場合には、患部から毒を吸い出すことで、体内に入る毒の量を減らす手助けになります。
ただし、すべての毒を除去できるわけではないため、応急処置後はすぐに医療機関へ。使用方法は製品によって異なるので、事前に使い方を確認しておくのが大切です。
本州に生息している有毒種
本州で遭遇しやすいヘビのうち、ヤマカガシとニホンマムシの2種は生死にかかわる有毒種なので注意が必要です。
中でもヤマカガシは生息地域や個体によって青みがかっていたり、赤と黒の斑紋がほとんどなかったり、模様がほぼ見られず全身が黒色だったりと、体色や模様が様々です。ヘビを見つけた際は、見た目の印象で判断せず、毒を持っている可能性も考えて遠くから観察するに留めましょう。
もしも咬まれてしまったら適切な対処を!
どれだけ注意していても、自然の中では予期せぬタイミングでヘビと遭遇してしまうことがあります。そして、万が一咬まれてしまった場合は、落ち着いた対応と迅速な処置が何より大切です。たとえ咬まれた直後に目立った症状がなくても、できるだけ早く医療機関を受診することを強くおすすめします。
ポイズンリムーバーを使う
もし手元にポイズンリムーバーがある場合は、患部周辺の血液を吸い出す応急処置を行いましょう。毒の体内への吸収量を減らすことが期待できます。ただし、これはあくまで一時的な対処であり、必ず医師の診察を受けてください。
ヘビの種類がわかれば、治療がスムーズに
ヘビの毒性や治療法は種類によって異なります。もし可能であれば、咬んできたヘビの写真を撮影しておくと、医療機関での対応に役立つことがあります(無理に追いかけたり近づくのはNGです!)。
腫れ対策のために、アクセサリーは外そう
咬まれた部位は、時間が経つにつれて腫れてくる可能性があります。指輪や腕時計、アンクレットなど、患部の近くにあるアクセサリー類は、早めに外しておくと安全です。
有毒種でなくても、消毒は必須!
野生動物が持つ菌は未知なものも多く、たとえ毒のないヘビによる咬傷であっても、患部の消毒は欠かせません。感染症のリスクを減らすためにも、咬まれたあとは速やかに清潔な処置を行いましょう。
最後に ー ヘビは恐いだけの存在じゃない
ヘビと聞くと、「こわい」「毒がある」といったイメージが先行しがちですが、よく見るとつぶらな瞳や、美しい色や模様に心を惹かれる人も少なくありません。
また、彼らがカエルやネズミを巧みに捕らえる姿は、まさに自然界のハンター。力強さと美しさを兼ね備えた、魅力あふれるいきものです。
ガイドでは、そんなかっこよくもかわいくもあるヘビのうち、メインミッションの対象となっている6種を紹介します。危険性や注意点をしっかり踏まえたうえで、いきものとしての魅力も知っていただけたら嬉しいです。