月刊クエストとは?
毎月1日にアプリ「Biome(バイオーム)」で配信される、初心者の方におすすめのクエスト。ミッションで指定されるいきもの、エリアや投稿数などをクリアしながら、クエスト達成を目指します。
今年のテーマは「スキル」。いきものに詳しい人や専門家の豊富な知識や経験をぎゅぎゅっと濃縮し、「スキル」という形でいきものを探すヒントをお届けしていきます。
ぜひ普段のいきもの探しにも取り入れてみてください。
5月のスキル「水ベンチャー」
今月のスキルは「水(辺)ベンチャー」です。
水ベンチャーの手順

- 池・川・水たまりなどの水辺で、水面や水中をよく見てみる
しゃがんで、水面・水中をよく観察します。目を凝らしていきものを探してみましょう。覗き込むときには、水の中に落ちないように安全第一で! - いきものを観察し、写真を撮る
いきものを見つけたら、写真を撮影します。スマートフォンを水に落とさないよう、気を付けましょう。あらかじめストラップを付けておくと、そのような事故を防ぐことができます。
水辺での観察の際には、政府広報オンライン「水の事故を防ごう!海や川でレジャーを楽しむために知っておきたい安全対策」を参考にして安全を確保するようにしましょう。
https://www.gov-online.go.jp/article/201608/entry-9827.html
「水辺」ってどんなところ?
例えば都心の方でアクセスしやすい水辺だと、公園や緑地にある池や噴水、用水路、水たまりなどがあげられます。
近づいてよく目を凝らしてみると、様々ないきものが生息していることもあるので、よく探してみましょう。

他にも、川、池、沼、湖、田んぼなど、「水辺」と一言でくくっている中には色々な環境が含まれています。
いつもの道を少し外れて、水辺の冒険に出かけてみましょう!
ガイドでは、上で紹介したような淡水域の水辺で見つかるいきものを紹介します。
水辺での観察の注意
- 山や川などの水辺に行くときは、事前に天気などを確認し、安全に配慮して観察してください。子供だけで遊びに行かないように注意してください。浅瀬や表面の水流が穏やかに見えても、川底などの水流が激しい場合があります。「水辺はとても危険」という前提のもと、子供と一緒に観察する際は、絶対に目を離さないようにしましょう。川遊び・海遊びなど推進が膝より高い際は、ライフジャケットを着用するようにしましょう。
- 多くの田んぼは、農家の方の私有地です。許可なく立ち入るのはやめましょう。
- 特に水やいきものを直接触った場合は、観察が終わったら必ず石鹸で手を洗いましょう。
参考①:政府広報オンライン「水の事故を防ごう!海や川でレジャーを楽しむために知っておきたい安全対策」
https://www.gov-online.go.jp/article/201608/entry-9827.html
参考②:国土交通省「河川水難事故防止ポータルサイト」
https://www.mlit.go.jp/river/kankyo/play/anzenriyou.html
水面を見てみる!
水辺を見つけたら、まずは水面をよく観察してみましょう。
環境によって、出会えるアメンボの種類はさまざま。このガイドでは、特に目にする機会の多い4種を紹介します。
公園の池や水たまり編
まずは、近くの公園や緑地にある水辺からスタート!



アメンボ
池などの止水域(流れがない環境 )や、流水域(流れがある環境)のよどみなどの水面に生息します。
脚の先端は大量の毛で覆われており、更に毛の表面には細かい溝があります。脚からはワックスのように水をはじく物質が分泌されており、表面張力によって水の上に浮いて水面を滑って移動します。

カタビロアメンボの仲間
さまざまな水域でみられる、体長は2mm程度のとても小さなアメンボです。
水田や池の縁、一時的な水たまりなどの止水域に広く生息します。水面や水辺の湿った土や植物の上を行き来しながら、小昆虫を捕食して集団で生活します。
よく見られる2種のカタビロアメンボ
ほとんど同じ環境で見られる2種ですが、体のフォルムで見分けることができます。

川・水路編
流れのある環境では、止水域とはまた違ったいきものが見られます。


シマアメンボ
主に河川の中上流域に生息し、流れのある水面を活発に移動します。
胸部にある縞模様が特徴です。一般的なアメンボに比べて脚が太短く、水流に逆らって泳ぐ力に長けています。

田んぼ・池沼編
止水域も流水域も兼ね備えた、いきもの観察にピッタリな水辺環境です。
公園の中に観察用フィールドとして整備されているなど、いきもの観察できる場所が身近にあるかどうか、探してみましょう。



ヒメイトアメンボ
池沼や水田の縁など、植物が繁茂しているような止水域に生息しています。
名前の通り、糸のように極めて細長い体と頭部が特徴で、アメンボのように水面を滑るのではなく水面や植物の上を忍ぶように歩行して獲物を探します。

豆知識:アメンボの「翅」
アメンボには、翅がある「有翅型(ゆうしがた)」と、翅がない(または短い)「無翅型(むしがた)」がいます。
「有翅型」は、翅の長さによって長翅型、短翅型、微翅型に分類されます。
【有翅型】
一時的な水たまりなど、干上がるリスクのあるような場所にも飛来します。移動することで、生息域を広げていきます。
【無翅・微翅・短翅型】
移動の必要がない安定した水域で、飛翔に必要な筋肉やエネルギーをそのまま繁殖に使っていると考えられています。
中には、シマアメンボのように基本的に無翅型しかいない種もいます。
目にする機会の多いアメンボは、有翅型、短翅型、微翅型、無翅型の全てが見られるので、ぜひ見分けてみてください!

水中を見てみる!
水面のいきものを探した後は、水中もよく観察してみましょう。
活発に動き回る種は、水面の動きでも見つけることができます。
公園の池や水たまり編
ハイイロゲンゴロウ
プール、一時的な水たまりなどでも見られる、日当たりが良く、浅い止水域を好むゲンゴロウの仲間です。
灰褐色の体に細かい黒点が散らばる模様が特徴です。
飛行能力が非常に高く、新しい水環境が生まれると真っ先に飛来します。

コマツモムシ
池やプールなど、水深のある透明度の高い止水域に生息します。
背中を下にして逆さまの状態で水中を泳ぐ「マツモムシ」の仲間です。
腹部に保持している空気の層が水中で銀色に輝いて見え、水中に浮遊しながら前脚でミジンコなどの小動物を捕らえます。

池沼・田んぼ編
ドジョウ
かつては田んぼなどで普通に見られる身近な種でしたが、近年は生息環境の減少に伴い数を減らしています。
鍋や蒲焼、時には寿司にされている地域もあり、文化的にも関わりの深いいきものです。
基本的にはエラ呼吸・皮膚呼吸ですが、それでも酸素が足りないときには、腸で酸素を吸収する「腸呼吸」を行い、低酸素濃度環境に強いことで知られています。

ヌマガエル
田んぼの畦などを歩いていると飛び出してくることも多い、中型のカエルです。
基本的には茶色のことが多いですが、まれに緑色の個体もみられます。日本のカエルの中でも特に広範囲に分布する種で、人為的に分布を拡大しているとされています。コンクリートの壁を登ることができるのも本種の特徴です。

アカハライモリ
平地の池や水田、小川などの止水域やワンドなどに広く生息する、日本固有の両生類です。
黒褐色の背中に対し、腹部の鮮やかな赤色は「テトロドトキシン」という毒を持っていることを外敵に示す警告色です。
